15mm レンチ

今回はトラックバイクのメンテに良く使う15ミリレンチの事を書いてみます。
クイックリレースでホイールの取り外しが出来るロード、マウンテンバイク等 ではまず使うことの無い工具ですがネジ止めが基本のトラックバイクには無くてはならない工具です。
ただ、同じ15ミリでもメーカー、使用用途によって握りの長さがまちまちです。
GEEK GARAGEにて修理するチャリを診てて”カテー”と大声を出さないと外れない事もしばしば。
どうやったらこんなに強く締めれんの?皆さん、一度、ネジの締め方をおさらいして下さい。

先ずはお気に入りの工具から

スナップオン スタンダードコンビネーションレンチ12角
鏡面、フランクドライブの定番工具。ネジの平面を曲面で開け締めする構造でネジを傷めない。


スタビレー #13 コンビネーションレンチ12角
軽量、薄型、梨地が手になじみ易い。勿論こちらもフランクドライブ的なネジを傷めない構造になっています。

カンパ二ォーロ BB アクスルレンチ (ピーナッツバターレンチ)
もともとはクランクボルトを締め付けるための工具です。その昔のクランクボルトの径は15ミリだったのですが、現在は14ミリになっています。トラックハブには便利な15ミリなのでハブナットに使えちゃいます。梨地が滑り止めになって使いやすいし自転車工具の中での精度は抜群。ネジの当り面に対して工夫をしていてネジが痛まない。


このブログにもよく登場の便利工具。コレ一本でペダル、ハブナット、クランクボルトに使える。


ナットの角が尖っているのと比較してもらえば分かると思いますが、ナットに対して角が曲面になっていますナットが傷付かないように力が入る構造です。フランクドライブって何?

さて、以下本題です。
紹介したコンビネーションレンチは必ず片方が写真のようにオープンエンド(いわゆるスパナ)になっています。大きな力をかけて開け締めするナットやボルトにこのオープンエンドを使う人がいるんです。こっち側を使ってネジの開け締めは絶対に×です。せっかく、ボルト、ナットにかかる力を6角面に分散し、開け締めするところを、僅か2面に力をかけてしまう為に角をなめてしまします。こっちを使うのは6、12角で力をかけて緩めた後です。ネジの角が傷つき、錆びが出て、最悪なめてしまう事も。


以下、4種類を並べてみました。それぞれの長さになっています。


ハブのナットを締めこむなら15,6センチの長さのレンチで十分に締まります。左右各、2、3度位に分けて力をかけて締めこみます。


20センチ近い長いレンチを使う場合はこの様に短くもって同じように締め付けてください。
長くもって力をかけ過ぎないように。

アクスルにお決まりのグリスを塗りこんでやればかんぺきです。

dk